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音楽がもたらす人生のきらめき。誰かの世界を広げる喜び

2021.10.05
亀田 百花
Momoka Kameda 亀田 百花 社会学部 社会学科 4年

プロフィール:
NPO法人のオーケストラのメンバーとして、カンボジア?インドネシア?フィリピンの学校や施設で演奏してきた。大学で社会学を専攻し社会への関心が高まる中、自分の強みを生かせるボランティアとして、1年生の秋に入団して演奏活動を開始。授業では、明治学院共通科目「Japanese Arts and Culture」で学ぶ「墨絵」がお気に入り。無心で没頭!

シンバルが大好き!

中学で始めた打楽器。一番好きなのはシンバルです。たった一音が、一瞬でオーケストラの音と空間のすべてを包み込む「爆発力」と「儚さ」、そして唯一無二の「華やかさ」。すべてを兼ね備えた楽器はほかにありません。曲に合わせて必要な音が変わるため、その音を探求する道は果てしないです。見た目より重いため、楽器を自在にコントロールするために、腕を鍛える「筋トレ」は欠かせません。中高時代から、このシンバルをはじめとする打楽器の演奏に没頭してきました。

自分の強みを生かせるボランティアって?

大学入学後、社会学を専攻するにもかかわらず社会のことを知らない…。そんな自分を恥ずかしく思っていました。そこで、社会を知るきっかけとして複数のボランティア活動に挑戦。その中でも、より自分の強みや興味関心を発揮できる活動を模索していました。

そして、1年生の秋学期に出会ったのがNPO法人のオーケストラ。東南アジア諸国(カンボジア?インドネシア?フィリピン)で演奏している団体です。現地の学校や施設等を訪問して演奏会を開いたり、現地の音楽コミュニティと共演したり。これまで培ってきた打楽器のスキルと、東南アジア地域への興味を生かすことができる! すぐにエントリーシートを提出して録音審査に挑み、オーケストラ活動に飛び込ました。

今日が最初で最後のオーケストラ体験かも…。人々の心に届く演奏を

演奏するときいつも思うのは、文化圏によっては、人生において最初で最後のオーケストラ体験になる可能性が高いお客さんかもしれないということ。そんなお客さんのために、音楽が心に残り続けるきらめきになるように責任を持ち、パフォーマンスは常に最大限のクオリティであるよう、たゆまず練習を重ねています。

また、シンバルがどんな形の楽器で、どんな音を出すのかも知られていないことが多いため、飽きられないよう、既存の枠組みにとらわれない演奏の「魅せ方」や「聴かせ方」を工夫しています。

現地で演奏していると、音楽によって客席と奏者が、文化や言語をも越えて一体となれる空間が生まれた実感することがあります。そんな時、音楽の力の大きさを感じます。

誰かの世界を広げる音楽

この活動を始めるまで自分がしてきた演奏は、自分が楽しむため、自分が結果を得るため、という「自分のための音楽」でした。でも、この活動でのベクトルの向きは常に聴き手。「誰かのための音楽」でなくてはならないと常に意識しています。

自分が生み出した音に対し、純粋な反応を示してくれる人々。終演後に駆け寄ってきて、感想を伝えに来てくれたり、写真撮影を求められたりしたときには、自分の演奏によって誰かの人生に、新たな楽しい世界を広げることができたと実感し、喜びを感じます。

音楽×社会学。音楽を取り巻く社会的要因に気づく

喜びと同時に心に浮かぶのは、自由に音楽が表現できる社会の儚さです。世界にはさまざまな社会情勢や政治体制があります。また、音楽という「趣味嗜好」と出会うためには、多様な社会的要因があることにも気づかされました。社会学の学びに自分の経験を通して得た知見を引き寄せることで、学びの世界が広がったとも感じています。

活動を通して、社会規範と芸術の享受の関係性にも興味を持ちました。そのため、社会学の観点から実体験に対する考察を深め、今、自分にしか表現できない、オリジナリティあふれる卒業論文を執筆中です。

現在、「おうち時間」を活用してクメール語も勉強中。1年前に比べてずいぶん上達しました。夢はまたいつかカンボジアを再訪し、自分の言葉でコミュニケーションをとりながら現地の音楽家と共演することです。

現地では子どもたちにもシンバルを教えました。持てるかな?
心に残る演奏を! 練習をしっかり重ねてきました。
さまざまな社会情勢や政治体制のもとで演奏し、自由に音楽が表現できる社会の儚さを実感。
シンバルは1音で空間を包む「爆発力」と唯一無二の「華やかさ」が魅力。腕の「筋トレ」は欠かせません。
無心で没頭! 明治学院共通科目の「墨絵」の授業が楽しみ!

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